このたび、2023年度日臨技九州支部医学検査学会(第57回)を、一般社団法人佐賀県臨床検査技師会の担当にて開催させていただく運びとなりました。会期は2023年10月21日(土)、22日(日)の両日、会場は佐賀市の佐賀市文化会館にて開催いたします。未だ新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない状況ではありますが、現地開催とし皆様方とお会いできることを楽しみにしております。

さて、本学会のメインテーマは「未来への改革」、サブテーマを「臨床検査のソーシャル・イノベーション」と致しました。「未来への改革」は、ずばり、我々臨床検査技師の未来を新しく作り上げるための改革を指しています。法改正により免許の範疇を広げた際に実施できる分野は多く、さらに医療の中で新たな価値観を生み出すための土台ができました。今後は社会的に幅広く貢献できる臨床検査を醸成するため、いま改革を進めなければならないという思いを込めてこのテーマとさせていただきました。

サブテーマ「ソーシャル・イノベーション」は「社会変革」と訳されますが、この意味は、新たな考え方や仕組みを用いて社会を変えていくことです。これを我々の世界に当てはめて考えたときに、新しい未来を作り上げていくために、臨床検査の世界でも単に技術革新だけではなく、新たな考え方・しくみのもと、それぞれの現場で求められるような「新たな価値」を生み出すことだと思います。私たちの未来のために今、イノベーションが必要であることを皆さんと一緒に確認していきたい、そのような思いを込めてサブテーマにさせていただきました。

佐賀県は、幕末の日本をけん引した佐賀藩の第10代藩主鍋島直正公に代表されるように、産業革命のトップリーダー・学問の発信地であった歴史があります。佐賀市内には、佐嘉神社や佐賀城本丸歴史館、徴古館、日本初の反射炉、大隈重信記念館など、日本の産業革命の礎、先人たちの足跡が体験できる施設が多くあります。

また、唐津くんちや佐賀インターナショナルバルーンフェスタなどの催し物をはじめ、日本三大稲荷の一つである祐徳稲荷神社や嬉野温泉などの観光地、有田焼・肥前びーどろなどの工芸品、そしてなによりお酒がおいしいところですし、佐賀牛や呼子のイカ、竹崎カニなどのおいしい食べ物も多く、自然豊かなとても住みやすいところです。この機会にぜひ佐賀県を訪れていただき、佐賀の歴史や土地に触れていただければ幸いです

皆様のご指導・ご協力をいただきながら、佐臨技会員一同、充実した学会となるよう準備を進めてまいります。多くの皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げます。

2023年度日臨技九州支部医学検査学会(第57回)
学会長 平野 敬之